峰雲へ
著者: 阿部 夏丸
タイトル: 峰雲へ
久々の本の感想です。
とりあえず、この本のあらすじから。
この作品の舞台は、昭和40年代の矢作(やはぎ)川。
主な主人公は3人の少年です。
小6の正治、伸一、そして拓郎。
この3人が川を巡る人々との触れ合いの中で成長していきます。
作者の阿部さんは、子供の描き方がとてもうまいです。
大人には大人の世界がある。
それと同じように、子供にも子供の世界があって、
微妙な人間関係の中でたくさんの悩みをかかえている。
そんなことをわかって著者は書いているのだと思います。
特に、拓郎の祖父で川漁師の源造の死への反応、
伸一の舞への初恋の悩み、
知能障害のカン坊への接し方など、
子供達がとても活き活きしていました。
俺も成長しなければならないと思わされた作品でした。